不眠の食べ物を摂ることも大切ですが、食べる時間帯、食べる量、不眠を招く食べ物を摂取しないことも大事な要素です。たとえば夜寝る直前に食べると、消化活動が活発になってしまい、体温が上昇して眠るどころではなくなります。夕食は腹八分目にし、寝る3時間前までには済ませることが肝要です。
そのほかの注意点として、寝る4時間前にカフェインを摂ると、睡眠に影響することがあります。酒(アルコール)は、初めは眠りやすいものですが、睡眠が浅くなるとともに中途覚醒しやすくなり、睡眠の質が悪化します。ナイトキャップ(寝酒)は、軽くたしなむ程度がよいのです。
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さて不眠に効果的な食べ物・栄養素には、さまざまなものがあります。
よく言われるのは、トリプトファン、カルシウム、ビタミンB群、ギャバ、硫化アリル、大豆イソフラボン、マグネシウムなどがあります。そのほかレタスに含まれるラクチュコピクリン、蓮の葉、西洋オトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)などのハーブティー、深い睡眠を得られるグリシンというアミノ酸もあります。
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代表的な不眠の食べ物を、ひとつずつ見ていきましょう。
まずトリプトファンは体内では合成できない必須アミノ酸で、食べ物から取り入れないと体内で不足してしまい、不眠症の原因となります。トリプトファンは、脳内でセロトニンに代謝され、最終的に睡眠ホルモンであるメラトニンとなります。メラトニンは夜になると分泌が開始されるホルモンであり、脈拍や血圧、体温を下げる作用があります。睡眠を誘い、維持するために不可欠な栄養素です。
不眠の食べ物の筆頭、トリプトファンは、牛乳やチーズなどの乳製品に含まれています。そのほか肉類、大豆などにも多く含まれています。ただ肉類の場合は、トリプトファンの脳内への取り込みを邪魔するチロシンというアミノ酸が多いことがあります。この場合、食後に甘いデザートを摂ることでインスリンの分泌を促し� ��その結果としてトリプトファンを脳に取り込ませることができます。
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結局、トリプトファンを不眠解消のための食べ物として摂取するのは、メラトニンに代謝することが目的ですから、メラトニンを直接取り込んでもいいのです。たとえば夜に搾ったナイトミルク、ケール、アメリカンチェリーなどです。レタスの芯に多い白汁成分・ラクチュコピクリンは、メラトニンと同様の作用をすることで知られています。ケールは、これ自体で売られていることは日本ではめったにありませんが、粉末状の青汁として販売されています。
ケールにはメラトニンのほか、眼病予防に効果的なルテイン、ストレスに強くなるビタミンC、粘膜や上皮組織を保護するビタミンA(ベータカロチン)、活性酸素を退治してくれる抗酸化酵素も多く含まれています。メラトニン自体も、強力な抗酸化物質です。なるべく農薬の使用されていないものを選びましょう。ケールを牛乳に加える"ケール牛乳"を夕食時や寝る30� ��前に飲むと、安眠に役立つとともに、睡眠が深くなり、中途覚醒を減らすことができます。
カルシウムはイライラを鎮めるミネラルで、不眠解消に役立つ食べ物、というか栄養素です。これが不足すると神経伝達がうまくいかなくなり、不安定になります。カルシウムは、牛乳などの乳製品、小魚、アーモンドなど、多くの食品に含まれています。
ビタミンB群にはビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、葉酸などがありますが、どれも安眠にとって重要な栄養素です。とくにビタミンB12は不眠に効く栄養素といわれています。納豆にはビタミンB12が少ないので、ほかの食品で補う必要があります。ビタミンB12は、手軽なところでは味噌と醤油に多く含まれています。
ただ味噌と醤油を使ったものばかりの食事だと、塩分過多になりがちなので、食後に塩分を排出する作用のあるカリウムを多く含んだ果物を摂取すると、塩分を排出してくれます。カリウムには血圧を下げる作用があります。前述したように果物の糖分は、肉類のトリプトファンを脳内に取り込む働きもありますから、夕食後は果物を摂取することをオススメします。
そのほか不眠の食べ物としてギャバは、味噌・醤油、玄米、納豆に多く含まれています。ギャバは、脳内の興奮を鎮める抑制性神経伝達物質です。納豆に醤油を加えると最高の快眠食になります。
硫化アリルは、ネギ類、たまねぎ、ニンニク、ニラなどに含まれています。目が痛くなるのは、この硫化アリルという成分が原因。疲労回復や神経の鎮静化に役立ちます。硫化アリルは薬味として、ほかの不眠の食べ物に加えると、相乗効果が期待できます。たとえば、そばや納豆にネギを刻んで加えるなどです。
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