今日、乳がんの治療は非常に進歩して、乳房の形態や機能を温存した様々な手術が生まれました。また放射線療法、補助療法(化学療法、ホルモン療法)の組合せによって根治性が高まりました。同時にそれぞれの治療法の長所と短所も明らかになりつつあります。どの方法が最善かは、患者さんごとに異なります。あなたは自分の価値観に照らし合わせて、あなたにとって最善の治療法とそのための主治医を選択しなければなりません。
1.がんと診断されてから治療法を決定するまでどんな作業が必要ですか?
①がんの告知 検査・診断ののち、主治医から病名の告知を受けます。
②インフォームドコンセント 主治医から治療法についての説明を受けます。
③セカンドオピニオンを希望する 主治医にセカンドオピニオンを受けたいと伝えます。
④カルテ開示 セカンドオピニオンに必要な診療情報を提供してもらいます。
⑤セカンドオピニオンを受ける 診療情報を持って他の医師の意見を聞きます。
⑥治療法および医師の選択 複数の医師の意見を元に、治療法と治療医を選択します。
2.主治医から乳がんと告知されましたが、とてもショックでそのあとの説明が全く理解できませんでした。
がん告知とはがんを宣告する瞬間のことをさしているのではありません。医師と患者さんが真実を共有することによって、生涯にわたる信頼関係を築き、最善の治療を提供し続けるためにあるのです。真実を知ることはつらいことかもしれませんが、ぜひあなた自身が病名と病状の説明を受けてください。 ただし、聞き漏らしがないように以下のような工夫も必要です。
●あなたの質問の要点を箇条書きにしてまとめておきましょう。
●ちゃんと質問ができるか不安なときは家族か友人に一緒に行ってもらいましょう。
●そのときは説明内容のメモを取るかコピーをもらって、自宅で読み返しましょう。
●新たな疑問が生じたときはメモをしておいて、次回の診察時に必ず質問しましょう。
●メールやファックスでも質問ができないか聞いてみましょう。
●説明を理解・納得できないときは、もう一度わかりやすく説明してもらいましょう。
3.インフォームドコンセントとは?
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